以前、社内セミナーで「schema.org」についてのセッションをやらせて頂いたので、
今回は「schema.org」について皆さんにも紹介をしたいと思います。

schema.orgとは?

Google・Microsoft・Yahoo! がウェブの改善を目的として共同で仕様策定をしている、構造化データ マークアップの記法です。

ウェブの改善内容とは...

①検索エンジンがウェブページ上の情報を認識しやすくすること
②検索結果に有用な情報を提供すること

ユーザーにとって価値のあるサイトが検索上位に表示されるように
大手検索エンジンが、「クローリング」「インデックス」「ランキング」の精度上げるためにschema.orgを2009年から策定し始めました。

Scheme.orgを使うとどうなるの?

①ウェブページ(HTMLソース)の文章構造化が可能

会社紹介文章例

Scheme.orgはhtml上にある文章に対してマークアップを行います。
上記のように会社紹介に関する文章が有った場合、scheme.orgのタグで社名、所在地、業務内容をそれぞれ個別にマークアップをします。
これにより、検索エンジンにこのページは何について書かれているページなのかを、認識させやすくすることができます。

②リッチスニペットで視覚的にわかりやすい情報提供ができる

→リッチ(豪華な)スニペット(検索結果)
通常の検索結果は「タイトル+URL+概要文」が表示されますが、Scheme.orgを使使用すると、検索結果の表示を変えることができます。

【例:レシピの情報ページの場合】
「ぱんくず、調理時間、投稿日、写真」が掲載。
レシピ情報検索結果の表示例

【例:店舗情報ページの場合】
「ぱんくず、価格帯、評価」
店舗情報検索結果の表示例

【例:検索窓】
検索結果のサイト内検索窓表示例

【例:イベント情報ページの場合】
「日程、場所」
イベント情報検索結果の表示例

【例:NEWSページの場合】
「リッチカードと呼ばれる表示方法で掲載」
ニュースの画像付き検索結果表示例

Scheme.orgを使用すると、ウェブページ(HTMLソース)の文章構造化が可能になり、リッチスニペットでの表示が可能になります。

SEOへの効果は?

2015年9月11日 Googleのジョン・ミューラー氏は、ウェブマスター向けのチャットイベント「オフィスアワー」でSEO効果はないが、今後含める可能性がある。と発表しています。
ただし、現時点でも通常の検索結果よりも、結果表示が目立つためサイトへの流入は増える可能性が高く、統計的に、検索順位は変わらないものの流入率があがっている事例が多いのが事実です。

Scheme.orgを使うメリット・デメリット

メリット

・検索結果でリッチスニペットが表示される
・将来的にSEO対策にもなると考えられている

デメリット

・誤って記述するとスパム扱いに
・ソースが多少なり複雑化する

実際に、導入しているウェブサイトは少ないのですが、CMS等で管理されているウェブサイトには比較的導入しやすいかと思います。

Scheme.orgのこれからの動向

実際に案件で提案してもよいのか?
SEO効果がないと公表されていますが、今後評価対象になる可能性もあり、リッチスニペットとして表示したほうが流入が見込まれる場合は積極的に提案したほうが良いです。

CMSで管理しているサイトには一括導入し易いですが、流入が見込まれやすいページのみ部分的に導入を行うでも問題ありませんので、早めに構造化をしてみると、ウェブサイトの流入に変化があるかもしれません。

導入する上で気をつけなければいけないことは?

・正しい文章構造化を行うこと(エラーコードはペナルティの対象になります)
 ※正しい知識をみにつける
・良質なウェブサイトとして検索エンジンに認知させるために導入するので、コンテンツ自体に内容がない場合は、構造化すること自体難しくなります。コンテンツ内容によっては、どういう情報が必要なのか、どの情報を載せるのか精査をする必要が出てくるかもしれません。

構造化はプロパティを書けば良いものではなく、何を検索エンジンに伝えるのか設計する必要があります。
Scheme.orgは策定中ということもあって、現在もプロパティも増えてきています。
(現在は、タイプ:589、プロパティ:860)

私も案件で対応させてもらう際は、どのプロパティがよいか選定で悩むことがおおいですが、
引き続きリリースノートを追って学んで行きたいと思います。

次回、Scheme.orgの記述について後編を書きたいと思います!

Misato Abe

Writer
Misato Abe
Category
Works
Tag
Scheme.org,SEO,リッチスニペット,文章構造化