こんにちは。高橋です。
暑さが厳しい8月がやってきました。今年の夏もいよいよ本番ですね。お盆休みや夏休みで、家族や友人と過ごす時間が増える方も多いのではないでしょうか。
夏の風物詩である花火大会や海水浴、バーベキューなど、楽しいイベントが盛りだくさんの季節です。しかし、猛暑が続く中で体調管理も大切ですので、十分な水分補給と休息を心がけてくださいね。

さて、話は変わりますが、近年では革命的に進化しているAIの力で様々な業務が効率化されています。
今回は数あるツールの中から、ChatGPTを活用した業務効率化の方法についてご紹介したいと思います。

ChatGPTとは?

ChatGPTとは、アメリカのOpenAI社が開発・提供しているサービスで、正式名称はChat Generative Pre-trained Transformer(文章生成モデル)です。
まるで人間と会話しているかのように、入力された質問に対して高度な回答を返してくれる、対話型のAIチャットサービスです。
アカウントを作成すれば、ITリテラシーやプログラミング知識がなくても、誰でも簡単に無料で使用することができます。

ChatGPTの登録方法

ChatGPTを利用するためには、アカウントを作成する必要があります。
登録手順は次のとおりです。

  1. 公式サイトへアクセス
  2. メールアカウントの登録
  3. メールアドレスの認証
  4. プロフィール入力

※詳細は下記PDFにてご確認ください。
ChatGPTのアカウント作成&ログイン方法(PDF形式:850KB)

なぜ、管理部門業務でChatGPTを使う必要があるの?

管理部門の業務には、「定形・反復・正解のある業務」が多く含まれます。
これらの業務はシステム化やマニュアル化されているため、誰が行っても同じ品質を保つことができます。その結果、個人や組織間での差が生じにくくなっています。

一方で、会議のアジェンダ作成、新入社員研修コンテンツの作成、オフィスの移転計画の立案など、「非定形・非反復・正解のない業務」も増加しています。
これらの業務は管理部門の中で最も時間を要し、差が生まれるポイントです。
このような業務にChatGPTを活用することで、業務時間を大幅に短縮することが可能です。その結果、他の業務に時間を割くことができ、会社にとってより意義のある業務に注力することができるようになります。

管理部門業務の効率化!ChatGPTの活用方法

管理部の業務を実際に行う際に、ChatGPTはどのようなシーンで役立つのでしょうか。
ChatGPTの利用方法として、ブログや論文などの文章作成ツールとして使用することを思い浮かべる方も多いかもしれません。
ですが、管理部門業務で活用する場合には、下記ポイントを意識して活用することで、業務を効率化することができます。

ChatGPT活用ポイント

  • プロジェクトや業務のゴールまでのステップの洗い出し
  • 一つの曖昧なタスクの細分化、細分化したタスクの担当割当
  • ある一つのテーマに含まれる構成要素の洗い出し

管理部門の業務に限らず、多くの業務がこれらの組み合わせで成り立っているので、活用ポイントさえ覚えておけば、部門問わず、非定形・非反復・正解のない業務のほとんどの業務をカバーすることが可能です。

ChatGPTの活用例

採用活動を事例にChatGPTとの会話内容例をご紹介します。

プロセスの確認

なにか新たなプロジェクトをスタートさせる際には、プロジェクト全体のプロセスを把握する必要があります。
そこで、ChatGPTにこんな質問をしてみました。

新卒採用に関する会議を実施します。
卒採用活動を効果的に行うために、会議参加者全員でプロジェクト全体の意識統一をするため、プロセスや手順を洗い出してください。

この質問に対して、8個の項目に分けて計画の立案から採用完了後の効果測定と振り返りまでのプロジェクト全体のプロセスを洗い出してくれます。

タスクの洗い出し

プロセスの確認ができたら、必要なタスクを洗い出します。
そこで、ChatGPTに先程の回答に続いて、こんな質問をしてみました。

プロセスについては問題ないです。採用活動実施に伴い必要なタスクを時間軸で詳細に、箇条書きで簡潔にまとめてください。
また、前回の採用活動では大学、専門学校へ訪問して多くの学生さん、先生と交流を持つことはできましたが、良い結果に結びつきませんでした。
改善案を洗い出すためのタスクも含めてまとめてください。


この質問に対しては、6か月前から1か月後までに必要なタスクを時間軸毎にまとめてくれています。
また、質問事項に含めていた「改善案を洗い出すためのタスク」も含め2つの軸に分けてリスト化してくれています。

タスクの細分化

複数人で動くプロジェクトでは、各自に必要なタスクを割り振ります。
そこで、先程の回答を引用する形で、ChatGPTにこんな質問をしてみました。

下記のタスクを他の方へ対応依頼したいです。 はじめて対応する方でも迷わず対応できるよう、わかりやすいように可能な限りタスクを細分化してください。
求人媒体の選定

この質問に対しては、質問事項で入力した「はじめて対応する方でも迷わず対応できる」という部分も考慮したうえで、上司への報告フローを含めた形でタスクを細分化してくれます。


今回例に上げた採用活動に関する回答については、あくまで一般的採用活動の参考です。
実際に業務として使用するには、自社のニーズに合わせてカスタマイズする必要はありますが、1からまとめるのと、参考を元にブラッシュアップするのとでは作業完了までの時間が大きく短縮されます。

その他にも「会議の議事録作成」「書類やメールなどの文章作成・校正」「社内イベントや研修のアイディア出し」など、使い方次第で業務効率化に大きく貢献してくれます。

ChatGPTを使う際に知っておきたい注意点

業務効率を向上させることができるChatGPTですが、使用前に以下の注意点を理解しておくことが重要です。
使い方によっては企業の信頼を損なう可能性もあるため、管理部門業務で使用する前には、これらの点をしっかりと把握しておきましょう。

  1. 間違った情報が提供されることがある
    ChatGPTは大量のデータと学習によって応答の精度が向上していますが、必ずしも完璧な情報が得られるわけではありません。
    ChatGPTは、単語の頻度や関連性に基づいて文章を生成するため、フェイクニュースや不確かな情報が含まれることがあります。
    ユーザーは、提供された情報をそのまま信じず、必ず事実確認を行うことが重要です。

  2. 情報流出のリスクがある
    ChatGPTに入力した情報は、AIの学習に使われる場合があります。そのため、他のユーザーへの回答として外部に流出する可能性があります。
    例えば、会議の議事録の要約や、社内資料作成といった目的で使用する際、誤って機密情報や個人情報などをChatGPTへ入力してしまうかもしれません。
    これらの情報が第三者に漏れるリスクがあるため、重要なデータを扱う際には十分に注意し、適切なセキュリティ対策を講じる必要があります。

最後に

ChatGPTを管理部門業務で活用することで、業務効率を大幅に向上させることが可能です。
具体例としてあげた、プロセスの洗い出しやタスクの細分化の支援の他、会議議事録の作成、文書の校正など、多岐にわたる業務で効果を発揮します。

ただし、ChatGPTが提供する情報には誤りが含まれることがあるため、事実確認を徹底することが重要です。また、機密情報の取り扱いには十分注意し、情報流出を防ぐためのセキュリティ対策を講じる必要があります。
さらに、問い合わせ対応には他のツールとの連携が必要な場合があるため、事前に準備しておくことが求められます。

これらのポイントを踏まえ、自分自身の業務の効率化と企業全体の生産性向上のためにも、ChatGPTを効果的に活用していきたいと思います。
また、今回は管理部門業務での活用方法をお話しましたが、APIとの連携など、ChatGPTでできることは他にもたくさんあるので、部門問わず活用できるシーンは多く存在しています。
是非、皆さんの業務に合わせた活用法を見つけてみてください。

Chihiro Takahashi

Writer
Chihiro Takahashi
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